お正月に欠かせないおせち料理。
その一品一品に込められた意味と願いを噛み締めながら、新年のご馳走をいただきましょう。
おせちとは元々、元旦をはじめ3月3日や5月5日など、季節の節目となる節句に神様に捧げる供物として作られていた料理。その“御節調理”がいつしか正月の料理だけを意味するようになり、新年を祝う料理と混ざり合って庶民の間にも広く定着するようになりました。
また、おせち料理が保存食の意味合いを兼ねるのは、本来は神様を迎えている正月の間に火を使って煮炊きすることを慎むため。これに正月三が日は主婦を家事から解放するという意味が加わり、今のような作りおきできるメニューが中心になったといわれています。
おせち料理を重箱に重ねるのは、めでたいことが「重なる」から。正式には五段重を使い、上から一の重、二の重、三の重、与の重、五の重と呼び、五の重は控えの重として空のままにしておきます。この空の重には「今が満杯ではなく、将来さらに富が増えるように」という願いが込められているのだとか。
現在では五の重を省略することも多いようですが、それにしてもおせち料理って何とも奥が深いと思いませんか。そうそう、「めでたさを重ねる」という意味合いから、お雑煮もおかわりをすると縁起が良いそうですよ。
1つ1つに意味が込められているおせち料理。その代表的なメニューの意味をまとめました。無病息災などの願いをこめていただきましょう。